棚卸作業は自社スタッフが実施?アウトソーシング?

多くの店舗は棚卸の際に店舗を臨時休業としてその期間に棚卸を実施します。たいてい専門の棚卸業者に依頼しますが、そう大規模でない店舗で1回10万円弱ほどの費用がかかります。

時給1200円 × 10名 × 7時間 とした場合

※ 時給1,000円~2,000円が一般的

多店舗展開している企業であれば、 50店舗展開として、1回の棚卸で500万近いコストがかかります。 しかも作業は夜間に実施されることが想定され、カウント結果だけを渡されることがほとんどです。

つまり、論理在庫と実在庫の差異を確認するデータの突合作業は、結局あとで自社スタッフ達でやらなければいけません。

外注時に毎回かかるコストを考慮すると、棚卸作業を内製化するための仕組みを導入し、自社スタッフ達で棚卸を実施することも視野に入ってくるはずです。

業務をストップしなくても大丈夫!営業時間中に棚卸を実施する

棚卸のために店舗や倉庫業務をストップすると 、その間の売上は上がりません。そのため、扱っている商品が多いお店は、だんだんと業務業務中での棚卸を実施するやり方を選択するところが増えてきています。

現在店頭にある在庫を場所・種類などの基準で分けて、順番に在庫数や在庫状態を調べていきます。 実施日は、勤務スタッフで接客と棚卸で担当を分けると良いでしょう。

循環棚卸と一斉棚卸

では、どうすれば営業時間中に棚卸を実施する事が出来るでしょうか。
そのためにまずは前提知識として、循環棚卸と一斉棚卸という棚卸の種類について説明します。

循環棚卸:

業務をストップさせずに棚卸を実施するためには、「循環棚卸」という手法を用います。
循環棚卸は、サイクルカウンティングとも呼ばれ、 在庫を場所・種類などで分けて分類ごとに順番に棚卸をしていくやり方 です。
複数の店舗であれは、時期を決めて順番に実施していきます。

一斉棚卸:

通常業務を完全にストップさせ、一度に全て(全店舗)の在庫を棚卸します。年、半期、四半期に一度となど期間を決めて行います。棚卸のためにこれまで、一般的に棚卸というとこの方法が主流でした。
棚卸のために、店舗や倉庫業務をストップさせている企業はこの一斉棚卸を行っていることになります。

それぞれのメリット・デメリット:


メリット・デメリット

  メリット デメリット
循環棚卸 ・通常業務をストップさせずに行える
・一日分の売上をマイナスにさせずに済む
・少ない人員で実施できる
・ある程度の在庫管理が出来ていることが前提
・在庫数、棚卸スケジュールなどがシステムで管理されている必要がある
一斉棚卸 ・計画的に棚卸を実施できる。前もって人員配置がしやすい
・前回棚卸からすべての棚が同じ期間を空けて棚卸されるため、差異がどこで発ししたかトレースしやすい
・一度に大量の人員が必要(作業に慣れていないスタッフも多く配置される)
通常業務をストップさせている時間は決まっているため、作業完了に間に合わない

循環棚卸の一番のメリットは通常業務をストップさせずに行えるという点にあります。棚卸のためにすべての業務をストップさせると、一日分の売上が結果的にマイナスになりますが、循環棚卸ではその部分を心配する必要はありません。

この循環棚卸を取り入れることができれば、 店舗の営業中に棚卸を実施することが可能になってきます。

どんな機能が必要?

業務を止めることなく循環棚卸をスムーズに実施するにはどのような機能が必要であるか、以下にまとめました。

・簡易(一時)ロケラベルを貼付する
店舗の場合、販売用の陳列棚も棚卸対象のエリアとなります。
棚卸が終ったらすぐにはがせるような簡易ロケラベルを貼っておき、現在棚卸中の棚であることを明示します。
また、ラベルには下記のようなメッセージを併せて印字しておけば、買い物に来た顧客への配慮となります。

この棚は現在棚卸中のためお手を触れないようお願いいたします。商品購入の際はスタッフまでお声がけください。

どんな機能が必要?

業務を止めることなく循環棚卸をスムーズに実施するにはどのような機能が必要であるか、以下にまとめました。

・簡易(一時)ロケラベルを貼付する
店舗の場合、販売用の陳列棚も棚卸対象のエリアとなります。
棚卸が終ったらすぐにはがせるような簡易ロケラベルを貼っておき、現在棚卸中の棚であることを明示します。
また、ラベルには下記のようなメッセージを併せて印字しておけば、買い物に来た顧客への配慮となります。

この棚は現在棚卸中のためお手を触れないようお願いいたします。商品購入の際はスタッフまでお声がけください。

・バーコード読み取り

バーコードをスキャンして 商品情報を素早く連携させる必要があります。

・スキャンした棚卸の結果をリアルタイムで確認できる

複数人がそれぞれ離れた場所で棚卸を実施するため、
自分がカウントした棚卸結果はもちろん、 他の「だれが」「いつ」「どこで」「何を」棚卸したかどうか把握できる必要があります。

・商品のカウントと同時に在庫差異の確認ができる

通常業務中に、カウントした棚卸結果(実在庫)数と、帳簿上の在庫(論理在庫)を後で照合する作業は非効率です。リアルタイムでの確認に関連しますが、論理在庫と実在庫の差異は、棚卸の実施と同時に割り出されることが望ましいです。

・売上があった商品の管理

店舗営業中に棚卸を実施しているので、当然棚卸対象の在庫品は販売対象商品です。
POSとの連携などで該当の商品がどの時点で販売されたのかという情報を確認できるようにします。
実在庫に対し、いくつの商品が売れたのかどうかを把握して正確な情報を管理します。

まとめ

あわせて読みたい

Follow me!